北海道に約1年間、飛び込みで短期移住をしています。(残り約1か月半)
北海道に知り合いはおらず、持ち物はスーツケースひとつ。
そんな中で、なぜ北海道に移住し、どうやって今まで生きてきたのか記そうと思います。
計画性が全くなく、再現性は低いですが、こんな感じの私でもなんとか移住できたよ、とお伝えできれば嬉しいです。
短期移住に至った経緯とそのわけ
北海道に行くまでの経緯
- 2019.9
(大学院1年)決意就職せず海外に行くことを決意。行くならニュージーランド(NZ)かなとぼんやり考える。
- 2020.4
(大学院2年)留学エージェントと契約行き先をNZに決定。卒業後4月出国を目指す。
- 2021.3NZ行き、断念
上旬 NZに行けないことが確定。直後、茨城県の知り合いの牧場の方に連絡し、卒業後の4月に2週間ほど研修させてもらうことに。
25日 大学院卒業。無事ニートに。 - 2021.4北海道行き、決定
上旬 帰省、旅行、茨城研修後の予定を立て始める。
15日〜5月2日 茨城牧場研修。最中に北海道行きが決定。
もともとニュージーランドに酪農の勉強をしに行く予定だったのが、コロナで行けなくなり、北海道に移住することになりました。つまり、学生時代の私は北海道に移住するなんて全く予想していませんでした。
北海道行きを決めたわけ
知り合いのエサ屋さんの社長にNZに渡航できなくなったことを伝えると、北海道出張に同行させてもらえることになりました。そしてそのまましばらく北海道に住み、社会人だからお金も必要だろうし、働きながら勉強したらいいやん!ということになり、すんなりあっさり移住が決定しました。
完全に、ノリ。
行く宛がなくなったのならこの北海道へのお誘いに乗るしかないエイやー!と極めて楽観的な私の性格と、酪農のこんなことやあんなこと勉強したい、とオープンに周りに話していたことが、功を奏したように思います。 あとは、ニュージーランドに行く覚悟に比べると、日本語通じるしビザもいらないし文化も同じだし、全然いけるいける〜!と思えたことも、短期移住に一歩踏み出せた要因だったように思います。
能動的に「北海道行きを決めた」のではなく、やむをえない状況と周りの人のおかげで「北海道に行くことになった」という感じです。
短期移住直後の動き
北海道についてからの3日間
- 2021.5.6新千歳空港着
ほぼ初めて、北海道の大地を踏む。
2泊3日で北海道を移動しながら酪農家を11軒訪問。 - 5.9仮滞在先着
連れて行ってくれた社長とお別れ。
- 5.20仕事、決定。
- 5.27家、決定。
- 5.30車、購入。
- 6.1初出社。
ちなみにこの日は、World Milk Day!
北海道の大地に足を踏み入れて最初の3日間は、北海道の牧場を回り(十勝帯広〜足寄〜中士別〜別海〜紋別という大移動)、それぞれの牧場がどんな牛群管理をしているか、牧場経営をしているかなど、視察・勉強させてもらいました。
北海道に行く前にその社長さんと連絡を取り合い、どういうところで働きたいか、何を勉強したいかなどイメージを伝えていました。もしいいなと思う牧場があったら働かせてもらえるような牧場をピックアップしてくれて、事前にこのような女性(私)も行きます、と訪問先に話をつけてくれていたのだと思います。本当に圧倒的感謝…!
本格的な移動の準備(仕事、家、車)
お世話になった社長と別れた後は、その方がつないでくれた別の会社の社長が貸してくれたお宅に2週間ちょっと、また別の知り合いの方が貸してくれたお宅に1週間ちょっと滞在し、その間に家、車、仕事を探しました。 本当にこの時期は特に色んな人にお世話になったなあ。。
仕事は、訪問した牧場の中から自分がいいなと思ったところで、かつ求人をしていた牧場の社長に直接働かせて欲しいとお願いしました。1年ほどしか働かない旨も伝えて了承をもらい、本当にありがたかったです。
仕事が決まったのち、職場から近いところで家を探している旨を、その地域で顔の広い方に相談し、家賃が安い(そして運良くとても綺麗な)公営住宅を紹介してもらいました。
車については、仮の滞在先を貸してくれた方が私が車を買うまで使っていいよと貸してくれ、その車屋さんに行き「ここで一番安い車をください」と言って車検込みで20万で購入。
晴れて北海道でなんとか生きていける装備を身につけることができました。かなりスピード感のある動きになった5月でした。 短期移住を検討している方は、生活の大前提を整えるまでは、いくら面倒くさがりでもスピード感を持ってことを進めていくのをお勧めします。というより、やりたいやりたくないの話ではなくやらないと野宿になるレベルの話なので、私がそうなったように、おそらくゾーンに入って行動できると思います。(今この時期の手帳を見返すと、やることの量がすごい…!めっちゃ頑張ってるやん…!となる。)
失敗談
北海道に上陸したての頃どこぞの馬の骨ともわからないような私を、北海道の人々は本当に優しく迎えてくれました。そして愚かな私は、その優しさに何も考えずどっぷりと浸かってしまいました。
家が決まるまで厚意で住む場所を貸してもらったのですが、実はその家はもともと人が住んでおり、急遽私のために空けてくれていたらしいのです。貸してくれた方は1週間くらいの間の貸し出しと思っていたのですが、私は「ゆっくりしてね」という言葉を鵜呑みにして、期日なども確認せず悠長に家を探して1週間以上滞在してしまい、もともと住んでいた人に負担を強いてしまっていました。その間水道ガス電気灯油代なども発生するし、想像力が足りていませんでした。
もし何かを貸してもらったら
- 貸してもらったものは誰が負担してくれているのか
- 返却期日と返却方法
- 貸してもらうにあたってのルールやこちらが支払う金額
を事前に確認しましょう。タダより高いものはありません。なあなあになってしまいがちなのですが、今後もしこのような状況になった時には、私は必ず上記を確認しようと心に決めています。過去の自分に伝えたい…!
そして、貸してもらった時より綺麗に掃除、ガソリン満タン、お礼をしっかりするなど、最後まで気を抜かずに、返却することが大切です。心の底から感謝を表したかったのですが、移住したての頃はお金もありません。しかし掃除やお礼の手紙とちょっとしたお菓子を添えて渡すなど、お金がなくてもできることはあります。工夫して感謝の気持ちを伝えましょう。
最初の頃は、本当にみんな助けてくれます。しかしいくら頼ってねと言われたとして、そこで無思考で誠意がない対応をしてしまうと、後の信頼を失うことにもなりかねません。
私は失敗したので、皆さんお気をつけて!
その他生活に必要なものの準備
家、車、仕事を手に入れた私は、その時点でかなりの安堵感を得ていました。かといってそれで生活できるわけではなく、家具家電などを揃える必要がありました。しかし1年ほどの移住と決めていたので、買うのは、、お金がもたない、、と悩んでおりました。
そこでいろんな人に事情を説明すると、譲ってくれたり貸してくれて(中には買ってくれて!)、本当に助かりました。具体的には
冷蔵庫、洗濯機 | 仲良くなったおじさんが知り合いの家電屋さんから持ってきてくれた(本人は言わないが、おそらく買ってくれた、、!) |
電子レンジ、ガスコンロ | 仲良くなったお姉さんが古民家からレスキューして譲ってくれた。 |
FFストーブ | お世話になっている別のお姉さんが来年購入予定だったものを前倒しして買ってくれそれを貸してくれた(つまり新品、、!) |
トースター、掃除機 | 仲良くなったさらに別のお姉さんが家にあったものを譲ってくれた。 |
自分で買ったもの | 布団一式、衣装ケース、ダイニングテーブル(椅子4脚付き)、照明(部屋についてなかったため)、カーテン、調理器具一式、その他こまごましたもの |
移住の際部屋グッズは何も持っておらず(なんせ持ち物はスーツケースひとつだから!)、ゼロから集めたため、その分のお金はかかりましたが、初期費用はかなり安かったです。 とにかくいろんな人がよくしてくれたおかげで、生活基盤を整えられました。
お世話になった方々、本当に本当にほんとーーーーーーーーーうにありがとうございました。
最後に
北海道への短期移住が突然決まった私でも、このような感じでなんとか生活を始めることができました。大多数の方々は計画的に短期移住をすると思うので、あまり参考にならないかもしれませんが、どうにでも生きてゆけます。やらないといけないことはスピーディに、甘えるところは甘えて、締めるところは締めて、最後はなんとかなるさ精神でいきましょう!
そして、振り返ってみて、本当にたくさんの出会いをし、たくさんの人にお世話になりました。甘えてしまい迷惑をかけてしまったり、とにかく人から与えてもらってばっかりで、いろんな人が私を気にかけてくれるたび、いつも飛び上がるほど嬉しく胸が苦しかったのを覚えています。将来、私が迎える側になった時、自分がしてもらったように私もたくさん与えていきたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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